睡眠と脳が見せるいろんな夢の話

睡眠中の夢はどのような仕組みか?

 

人はなぜ眠るのか?

 

「なぜ眠るのか?」という問の前に、

 

「なぜ生きるのか?」生物学的に考えてみましょう。

 

 

人類が生きている根本的な目的は、種の繁栄と保存です。

 

これは自分の遺伝子を、一定期間自分の中に保存して

 

生物として寿命が来る前にパートナーを見つけ、自分の

 

分身を増やすことです。

 

 

世代交代することで、朽ちてしまう肉体の替わりを

 

果たしています。

 

 

このような種の繁栄と保存を遂行するために人間は

 

食べたり性行為したり寝たりします。

 

 

 

 

それでは、「なぜ寝るのか?」という問には

 

「種の保存と繁栄」や「生きるため」という答えが

 

妥当になってきます。

 

 

しかし寝るのがどのような役割をしているのかについては

 

はっきりとすぐに答えることができる人は多くはないと思います。

 

 

確かに、眠らなければより多く食べたり性行為をしたり、

 

その他の活動をする時間が増えてより効率的な

 

生涯を送ることができると思うかもしれません。

 

 

でも実際は、好きなことをしていいからといって「寝ずにやれ」と

 

お願いされても誰もできないでしょう。

 

 

人間の活動は無限のエネルギーではないので、

 

いろんな機関を休める必要もあります。

 

 

脳を含める内臓も例外ではありません。

 

 

寝ないで仕事をしたり、徹夜で試験勉強をしても

 

頭がぼーっとなったりしますよね?

 

 

一日や数日程度の単発の不眠なら、頑張れる

 

かもしれませんが、寝ないで社会生活を送ることは

 

不可能で、機能も低下して寝ずにはいられなくなります。

 

 

 

睡眠中に見る夢とは何なのか?

 

睡眠中に夢を見ることがあります。

 

 

人によって様々ですが、まったく見ない人や毎日見てると

 

言う人、見てもほとんど思い出せない人や、鮮明に

 

思い出すことが出来る人がいます。

 

 

夢の見方は人それぞれです。

 

 

夢の内容は目覚めている時の記憶と関係あるような

 

ことを見ることもあれば、まったく考えたことのないとっぴおしの

 

ないような内容の夢を見ることもあります。

 

 

自分の過去の経験からは考えられないような夢は

 

なぜ見ることができるのでしょうか?

 

 

よく潜在意識の表れとか、神様や故人のお告げ

 

みたいな解釈をする人もいますが、近年の研究で

 

きちんと分かっていることがあります。

 

 

 

眠っている時に眼球が素早く動くことが発見され、

 

その時に起こしてみると夢を見ていたことが分かりました。

 

 

この素早く眼球を動かす睡眠を、レム睡眠といいます。

 

 

私たちの脳は神経細胞や回路が複雑に連携しあって、

 

機能しています。

 

単独での働きは成立しないで、お互いの力を出し合って

 

総合的な仕事をしないと脳は役割を果たしません。

 

 

夢は脳全体がきちんと連携して働かなかった時に

 

見える見え方なのです。

 

 

総合的なチームプレイが、誰かがサボったり、

 

違うことをしていたら調和が乱れます。

 

 

夢の中の出来事が支離滅裂なのは、

 

その時の脳が全体としての機能が

 

上手くいっていないからなのです。

 

 

 

 

脳を調べて眠りが分かる

 

 

頭のいろんなところに電極を付けて、電位差を図ると

 

その電位差は波として表示することができます。

 

 

眼をつぶって安静にしている時はアルファ波が、

 

眠りに入り始めたときはシータ波が、

 

眠りが深くなり始めると少し大きめのデルタ波が混じり、

 

深い眠りに入ると大きくゆっくりとしたベルタ波が見られます。

 

 

上記のアルファ波、シータ波、デルタ波の順に小さく細かい波から

 

大きくゆっくりとした波に変わります。

 

 

起きている時に目から入る情報を脳が受けて、

 

活発に処理している状況だと、波は小さく細かく動いています。

 

 

レム睡眠の時も眠りは浅いので、波は細かく動いています。

 

 

脳は深い眠りの時より活発で眼球は動いているんですが、

 

体の緊張は解かれてピクリとも動かないです。

 

 

 

夢の中では記憶も論理もめちゃくちゃ

 

起きているといつか自然に眠くなります。

 

起きている間は自然に睡眠物質というものが増えていって、

 

脳の覚醒中枢の機能が低下すると、睡眠中枢が

 

機能し始めるからです。

 

 

睡眠をとっている時は、思考や判断を司っている大脳新皮質は

 

ほとんど休んでいます。

 

 

しかし、脳の全てが休んでいるわけではなくて、一部の機能は

 

働いています。

 

外部からの刺戟を受けて、危険回避する機能は

 

働いているのです。

 

 

睡眠を一定時間続けると、脳の奥にある脳幹という生命維持に

 

関係する機関がレム睡眠を引き起こします。

 

 

レム睡眠が始まると大脳新皮質が刺激されて、

 

眠りが浅くなり覚醒度が上がります。

 

 

しかし、あくまでも睡眠中なので、覚醒時に比べて

 

大脳新皮質の連携は上手くとれていません。

 

 

そして記憶を担当する箇所も刺激され、古い記憶も

 

呼び起こされますが、それらの情報を整理することが

 

できず、ごちゃごちゃになり、あり得ない夢を見るというわけです。